ビットコインも完全・万能ではない

ビットコインのことをもてはやしているけど、デメリットもあるんでしょ。そう考える方がいて当然です。結論から言ってしまうとデメリットはありますが、どこがデメリットなのか、わかりやすく解説します。

51%の壁を乗り越えれば乗っ取り可能

ビットコインの取引は、ブロックチェーン技術もありますが、プルーフオブワークシステムによって守られているところが大きいです。これは、過半数以上の人間が善人であり、悪人の取引が不正であるとしっかり見張っていることから成り立っている技術なのです。しかしながら、悪用する人物たちが過半数を超える51%を突破してしまうと、途端にこの技術は破綻を迎えます。

悪人の思いのまま架空の取引記録が記録されていき、正直者が馬鹿を見る仮想通貨に陥ってしまいます。そんな時がきたら、ビットコイン業界が乗っ取られ、無価値同然になるのも時間の問題となるのです。

破綻されたら何も残らない

自分がビットコインを取引している会社がもし倒産してしまったら、残るのは後悔だけであとは何も残りません。これが銀行であれば、破産されても最低でも1,000万円までは保証されていますが、ビットコイン業界ではそのような保証制度は今のところ何一つありません。すると、何千万円分ものビットコインを保有していたとしても、倒産した会社の資産を処分したところで、被害者の数と金額を考えれば、補填される額はそう多くならないのです。

法的に使えなくなる危険

ビットコインは銀行取引と違い、相手が誰であるのか知ることができません。そのため、身代金代わりとして大流行の兆しがあるのです。

英国の医療機関はこのランサムウェア攻撃によって、オンライン接続の切断を余儀なくされ、患者の予約がキャンセルされた。NHS Englandは今回のサイバー攻撃について、「重大な事件」と宣言した。

引用：ランサムウェア「WannaCry」被害、複数の英病院で収束せず–第2の波に注意喚起も – ZDNet Japan

これは、ランサムウェアと呼ばれるものの被害で、パソコンに入っているデータを暗号化されてしまい使えなくされてしまうのです。「元どおり使えるようにしたければ、ビットコインで金を払え」というものが増え続ければ、ビットコインを危険視する声も高まり、法的に利用を禁止されてしまう恐れもあるでしょう。

レートが変動する

ビットコインだけで完結していれば、関係のないお話です。しかし、自らビットコインを手にするためにはマイニングをするか、ビットコインを売買している場所で買ってこなければならないのです。

引用：ビットコイン（Bitcoin）価格・相場・チャート【bitFlyer】

一月前には13万円ほどだったのが、現在では20万円以上に値上がりしています。2017年5月に入る前から徐々に値段は上がってきていますが、5月に入ってから一気に値上がりの傾向は強まり、いとも簡単に20万円の大台を突破したのです。

BTC/JPYの取引ですので、1BTCあたりの値段です。もともと持っていて、値上がりしたときに手放すのであればラッキーですね。ですが、いざ使おうと思ったら急激に値上がりしていた。売ろうと思っていたら、買ったときより値下がりしてしまった。それが、現実の通貨同様ビットコインも持つリスクなのです。

マイニングではほぼ稼げない

マイニングの技術により、ビットコインを無料で手に入れることもできます。できるのですが、マイニングは非常に大きな組織に独占されているのが現状です。一応個人でもできますが、やるにあたっては非常に高性能なパソコンが必要で、電気代もバカになりません。パソコンを用意する費用と電気代、それだけを本当に稼ぎ出すことができるのか。できるならばみな取り組み、ますます敷居が上がっていることでしょう。